中小企業の社員定着

中小企業が成長するためには、社長が現場から離れ二階に上がり、全体を見て経営者としての仕事に専念出来る体制をつくることが必須となる。そのためには、パートやアルバイトを含め社員の定着と成長が欠かせない。

以前に支援していた企業でパートを含め社員の定着率の非常に高い企業があった。もともとは経営者がトップセールスで社員を徹底してつめていたため、入っては辞めという状態だったが、社長が意識を変え社内体制をつくったことで社員がほとんど辞めなくなった。人は変わることが出来る。これまでのコンサルティング経験から以下に社員が定着する中小企業のポイントをあげる。

  • 明確でわかりやすい個人数字ベースの評価・昇進制度がある
  • 個人が成果を出せる仕組みとサポート体制がある(そのため成果主義だが、地域の同業、同規模の社員より年収・時給が高い
  • 現場の実務を細分化しマニュアル化、それを活用しての教育の徹底
  • 成果を出すために社員が納得している稼働やプロセス管理の仕組みがある
  • パートも含め全社員に業務以外の担当、役割も持たす
  • 社員の成長に合わせ、より責任のある業務を与える
  • 経営者が社員一人一人と徹底して向き合う(常に一人一人の状況を見て一対一の面談を実施)定型化は×

中小企業の経営者は、社員一人一人が何を思い働いているのかを掴み、時にはプライベートの悩みまでも踏み込むくらい一人一人と真剣に向き合う必要があると思う。

朝支援に行くとちょうど社長との面談終了後で社員が泣きながら外に出てくるようなケースに出会った事もあったが、そのような会社の社員は辞めない。

定着率の高い良い風土のある企業は、何かの要因で退職する社員が出ても退職後も訪ねてきたりして良い人間関係が続く。

中小企業経営者は、上場を目指しているベンチャーや上場企業の経営者とは異なるマネジメントが絶対に必要である。