リーダー×自律型社員×組織


東日本大震災でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。

当時仙台への日帰り出張で被災し、避難所の段ボールの中でこれまでの人生を振り返り、今後どう生きるべきかいろいろ考えたことが現在に繋がっている。

 

ちょうどその頃10年前は、息子のサッカー少年団のコーチをしていたが、コーチをしていた5年弱でいろいろな学びがあった。

企業の成長は、リーダーと組織と個の力で決まると断言できるが、そう強く感じさせる出来事があった。

当時小学生の息子が、市のトレセンメンバーに選ばれ、月に数回の練習を経て初のトレセン同士の練習試合があった。

コーチが初めてトレセンの公式戦用ユニフォームを一人ずつに渡し、このユニフォームを着たら絶対に負けてはいけないという話だけし、試合前のアップもポジションも自分たちで決めてやれと何も指示を出さない。かたや対戦相手は、1年以上前から県のトレセン大会を目標に、毎週練習や練習試合を積んでいて、コーチの指示でアップの時から素晴らしく統制がとれていた。

選手たちは、バラバラでアップをしそのまま試合がスタートした。

息子のチームは気合入りすぎでボールを持った個人が、皆ゴールに向かって仕掛けるというメチャクチャな状態で、かなり押されながらもなんとか0対0で前半終了。それでもハーフタイムでコーチは何も指示を出さない。

後半に入りいきなり失点。しかしそれでスイッチが入り、リーダーシップを発揮し指示を出す子が出て、個々がポジションを意識し連携しはじめ、あっという間に逆転し後半だけで10数点とり、失点はその1点のみで結果圧勝となった。

その後県のトレセン大会で、息子のトレセンは全試合無失点で圧倒的な強さで優勝した。

 

どんなに個が強くても、それぞれが役割を持ち、連携できないと結果は出ない。また、指示待ちではなく、自分で判断し行動できる事が必要。

昨日、テレビで東日本大震災の時に五百数十名の子供が、全員無事に避難した釜石の中学校が紹介されていた。津波に対して徹底した避難訓練を実施していた事、高台の避難所を目掛け自分の判断で、全力で逃げろと教育されていたことが理由としてあった。

自ら考え成長できる「自律型社員」が最強である。ただどんなに個人の力があっても、横並びで個人がバラバラに動き、リーダー不在では大きな成果を出すことは出来ない。

 

会社の飛躍的な成長=「リーダー」×「自律型社員」×「組織」である。