数字の正しい作り方

年間予算を達成し安定的に伸ばしていくためには、単月予算達成の呪縛から抜け出すことが必要。

毎月自転車操業的な数字の作り方をしていては、安定的に伸ばしていくことは出来ない。

例えば人材派遣会社では稼働人数ベースで見ている会社が多いが、あまり単月の稼働人数の達成を意識しすぎると弊害も出てくる。

入れやすい得意先に誘導したり(こういう先は定着が悪い現場もある)粗いマッチングになった結果、翌月に退職者や移動希望者が多く出て、マイナスからのスタートになり、対応に追われて他のスタッフへのフォローや営業に影響が出たりと悪循環に陥ってしまう。こうなると営業の仕事が楽しくなくなり、頑張っている営業社員の退職にも繋がる。

人材紹介も同様で、毎月ゼロベースからスタートするのではなく、仕掛かりを持ったうえで毎月スタート出来るようにすること、人材のストックを常に一定数持っているようにすることが必要。

単月単月の積み重ねで年間予算を達成するのではなく、年間予算からの逆算で半期、3か月先のあるべき姿、具体的な行動を詰めていくことが必要。

あくまで単月の稼働人数(紹介は決定数)を追うのではなく、期末の稼働人数(決定数)から逆算し丁寧なマッチングを着実に行っていく。

上場企業でも、事業を再構築するときに一度非上場になり、建て直した後に再上場するケースがある。四半期ごとに開示が義務図けられ、短期的な株価の変動に一喜一憂する環境では立て直しは難しい。

勇気はいるがマネージャーやリーダーは、仮に単月の数字が大きく落ちても、それを認めて一度メスを入れ自転車操業の流れを断つ。そして早くあるべき姿に向かわせることが必要。

苦戦しているメンバーにはしっかりと向き合い、自転車操業の流れから解放し、あるべき姿に向けるための具体的な指示を出してほしい。