人材ビジネスの戦略は「密」


人材ビジネスで成長を目指すための重要な戦略は「密」である。

どれだけ「密」な状態をつくりながら伸ばしていくかが、人材派遣でも人材紹介でも成長スピードを左右する。

まず人材派遣は純退職を減らすことが最大のポイントになるが、そのための方法は以下である。

①早期退職を減らす(最大の原因は面接時の、摺り合わせ不足)

➁定着を上げる(労務管理)

③再稼働率を上げる

商圏内で同系の職種でクライアントを密につくることで、再稼働率を大きく上げる効果、そして同一商圏内で求人が増えることで募集とマッチングにも大きな効果が出てくる。

売上を伸ばすための順番は、

①シェアアップ(クライアント内の稼働人員力相応一番をとると決めたエリア内

②エリア拡大

③新たな職種等の付加

になるが、密を意識し①~③を実行していくかが重要。

シェアアップは、大手企業には徹底して深掘りし、速やかなクライアント内のシェアアップを図り、中小企業はエリアでの「密」をより強く意識し開拓する必要がある。

先日、久しぶりにベイシック経営(舩井幸雄著)を読んだが、その中のシェアアップ法に、商圏内で主力クライアント3社を、お互いの商圏が重なる形で3社つくれば、商圏内で30%のシェアが獲得できると書かれていた。

セブンイレブンが徹底的なドミナント戦略で成功してきたことは有名だが、労務管理が最重要である人材派遣でも、同様の戦略は非常に有効である。地方では特に営業の車の移動時間が最も大きなロスとなる。

人材紹介でも考え方は全く同様で、人材紹介はどれだけ多くマッチングできるかが最大のポイントになる。

そのためには面談時に同系の職種(キャリアアップに繋がる)、その職種からキャリアチェンジに繋がる求人案件をいかに「密」で用意できるかがマッチングを左右する。

人材紹介では、絞り深掘りすることがブランド化に繋がり、人材派遣以上に募集効果にも結びついてくる。

 

人材ビジネスの戦略は『密』。

また、成長スピードを上げる時は一点集中、集中している分野にリスクが出てきたときは分散し広げる。この原則も常に頭に置いておきたい。