失敗しないダイレクトリクルーティング


先日、八重洲オフィスで無料経営相談の対応をした。

経営者に来ていただいたところ採用サイトをつくりダイレクトリクルーティングを行っているが、まったく成果が出ないで困っているという。人材紹介会社経由の採用に頼っているため採用コストが上がり早急になんとかしたいという。Indeedも自社で2回チャレンジし、代理店でも2回チャレンジしたがダメだったとのこと。会社サイト、採用サイトを見させてもらったが、サイトはすごくきれいなので、きれいですねと言ったところ、採用のために会社サイト、採用サイトとも作り直したという。

「私が支援しても採用出来ないと思います」これが私の言った答えだった。あくまで採用サイトでのダイレクトリクルーティングは単なる手法。いくらここの精度を高めても小手先で改善できることは限られている。私がこのままでは採用出来ない会社と断言した理由は以下。

  1. 経営者に求職者にアピール出来る強みを聞いたところなかなか出てこない。経験者が採れないので、未経験や若干の経験でも良く教育・研修に力を入れているという(ただし外注)今の時代そんなの当たり前で強みにならない。
  2. 「経営理念を教えてください。」に対し曖昧な理念
  3. 「今後のビジョンは?」「戦略は?」に対し、社員やスタッフが採れないので売上が伸びてないが、採れればオーダーはあるので間違いなく会社は伸びる。とのことでここも明確になっていない。そもそも成長が見込める会社に入らないと給料が増えるわけがないので、将来性や成長性を具体的に打ち出さないと絶対に良い社員は採れない。

Indeedでいくら採用サイトの求人ページに誘導しても誰でも知っている大企業なら別だが、そこに募集要項しか書いていない状況でそのまま応募になるはずがない。応募させる求人ページには以下の内容の打ち出しが必須になる。

  1. 求職者にとっての強み(他社との違い)のアピール(経営理念に沿った)
  2. 具体的な仕事内容
  3. 募集要項
  4. 企業のアピール(ビジョン、戦略)
  5. 企業概要

また、採用サイトのコンテンツには社員のインタビューも必要。以前にもコラムで書いたが、給与や条件を最重視して選ぶ人が減っている。また、あった方が良い応募条件なら載せない方が良い。

経営者はもう一度理念を確認し、経営者からの目線では求職者にとっての自社の強みが見えにくいところもあるので、営業や現場の社員に協力してもらい、もう一度求職者にとってアピールする強み(他者との違い)を明確にしてほしい。