今回は人材紹介業を軌道に乗せるツボについて。(以前のコラムに加筆再掲)
人材派遣事業との大きなビジネスモデル上の違いは、派遣がストック型モデルなのに対しフロー型であるということ。
人材紹介業を専業として行う場合、このフローの要素を持つ事業モデルをストック型にすることが肝になる。
そのためには、担当者個人別に入社から逆算しての徹底したプロセスマネジメントが必須となる。
プロセスは逆算で考える事が必要で、大まかに入社⇒内定⇒面接⇒推薦⇒面談⇒応募のような感じになるが、最も重視しなくてはいけないのは面接設定数、そのためにはその前の推薦数をしっかり押さえなくてはならない。
(書類選考突破がカギで面接からは意外と決まる)
各プロセス数を押さえつつ各自が追っている中身をチェックし共有する。また、プロセスのスピードを速めるためのルールもつくる。
人材紹介業を伸ばすためには、両面型か分業型の組織をとるかで大きく変わるが、人材と企業を担当同士で共有し協力する仕組みが絶対に必要で、それには売上計上のルールも関係してくる。
組織の最小単位は3人だが、最初はみんなで同一領域を攻めることで共有しやすくなり決定しやすくなる。
個々がピンで決めようとする形になると厳しい。
◎CA(キャリアアドバイザー 求職者側業務)のポイント
- 決まりそうな人材1人を追いかけてはいけない(あくまでプロセス数の達成を目指す)
- 中長期、将来視点での面談(経験を活かしキャリアチェンジしたい人が多い)
- 様々な可能性からの複数求人を用意(7件 アイテムパワー)⇒面談の満足度は事前準備で決まる
- 必須条件を押さえる①年収(どこまで下がって平気か)②勤務地③入社時期
- 転職のマッチングは具体的な仕事内容をしっかりと説明できるか
- 企業の魅力、社風、強み(他社との違い)を簡潔に伝える
- 本人の転職活動の状況把握(他エージェント利用も含めて)⇒転職活動をスケジューリングする
- 面接指導に力を入れる
◎RA(リクルーティングアドバイザー 営業業務)のポイント
- まず柱となるクライアントをつくる(最初は企業を絞った方が圧倒的に決まりやすい)
- 契約書を推薦前までに結ぶ
- 社風、魅力・企業の強み・具体的な仕事内容をヒアリングする
採用プロセス、具体的な採用基準(その会社で成果を上げているタイプ)をつかむ
※求職者に伝える視点と社内で共有する2つの視点で企業、求人のヒアリングをするのがポイント
CA、RA業務の実務の細部について座学とOJTで徹底した教育を実施し、早期に社員を戦力化していくことが重要。
また、人材紹介の募集については応募数ではなく、集めたいターゲットを明確にし、集めたい人材を集める施策が重要となる。