最優先に取組むべき事は?


今回は常に経営者が最優先に取組むべきことについて。

今経営者と話すと働き方改革についての話題が多く出てくる。中小企業でも経営者の意識は高まってきていると感じる。

これ自体は凄く良いことだが、働き方改革に取り組むことで自社の業績自体もよくなるような錯覚を抱いている経営者がいる。(私は、働き方改革に取り組む以上の力を商品力アップとマーケティングに注がないと、働き方改革で業績が悪化すると思っている)

経営者が常に最優先に考えないといけない事は売上を伸ばす事である。そのためには常に最優先で商品力アップとマーケティングに全力で取り組む必要がある。絶対にここがぶれてはいけない。

日本は典型的な成熟マーケットになっているので、利益重視の経営をすべきであるとの話もよく耳にするが、売上を伸ばさずに利益だけ伸ばしていくことが出来るはずがない。

トヨタ自動車の業績が堅調だが、レクサスやプリウスに加えて伸びているSUV市場でのCHRのヒット、RAV4の投入(目標の8倍を超えるヒット)、スープラの発売等、矢継ぎ早に新車を投入してチャレンジを続けている。コマーシャルも他社と全く異質なものを放映している。

ダントツのトップ企業がこれでは2番手以降は苦しい。

一方日産自動車の苦戦が際立つ。北米での販売奨励金を減らしたことで販売数が大幅に減った事が理由として出ているが、そもそも新車の発売が減り、商品力が落ちていたため奨励金を増やして無理やり売っていた状態になっていたことが問題だ。伸びているSUV市場でもエクストレイルやジュークが発売から年数が経っているが、仕様変更で対応していて新車の投入はない。

 

以前少年サッカーのコーチ時代に守りの強いチームをつくり、極端に負けないチームをつくったが、必殺の得点パターンを徹底的に研ぎ澄まし、一撃で格上のクラブチームを沈めて勝ち上がっていた。攻撃力を徹底的に磨き、攻撃なくして絶対に試合で勝つことはできない。

経営者は売上を伸ばし、勝つために最重要なことは何かを自問自答し、そこに常に最優先に取り組む必要がある。

社員の収入を増やし皆が幸せになるためには、企業は絶対に売上を伸ばし成長しなくてはならないのだから。