業績苦戦の本質


業績が苦戦している原因の本質を追求していくと、内部環境に最大の原因があり自滅であることが圧倒的に多い。

急成長しているマーケットでは、時流適応するだけで伸ばす事が可能だが、スタートアップ企業以外は、既存事業全体が時流適応しているケースはまれだと思う。

先日、一般企業の支援で苦戦の原因を営業社員にヒアリングをしていると、「ネットで注文する顧客が増えたから」「競合も頑張っているし」という声が出てきた。

ネットに取られているのは、ほぼすべての業界で起きている現象であり、すべての注文がネットになっているわけでは決してない。市場全体は伸びているので、ネットに流れる分はあっても十分伸ばすことは可能。また、競合からシェアを奪うという意識を持つべきである。

それでは全ての営業が業績を落としているかというと、120%以上伸ばしている営業もいる。

コンサルティングでは、内部環境分析が非常に重要で、内部環境分析では数値や販売データ以上にヒアリングが重要になる。ヒアリング時にいかに本質的な原因(潜在的な原因)を見つけ出し、他の分析結果を踏まえ提案を出す。

また、伸ばしている営業と何が違うのかの分析も重要。

そして苦戦しいている時には原理原則がぶれていることが多い。

  1. 注力すべき重点クライアントはどこなのか(ⅰ売上構成比が高く伸びているⅱ売上構成比はそれほどではないが大きく伸びている)
  2. 1.を伸ばすための商品を決めているか
  3. 1.のシェアアップを最優先し攻めているか

前職のコンサルタント会社時代の尊敬する師匠から、簡単には変えられないことに目をむけるのではなく、こちらで変えられることに目をむけるべきだと教わった。

会議でも変えにくいことではなく、自分たちの力で変えられる内部の本質的な課題を見つけ、そこから成果に繋がる戦略・戦術(計画)・戦闘をつくってほしい。

苦戦している時は、組織もたいていバラバラになっている。

東京オリンピックのサッカーでも、負けた2試合は力のある個が、何とかしようと仕掛けチャンスを潰しているのが目立った。

御社の組織は連携し機能していますか。

全力で社員を育てていますか。

自滅していませんか?